出典:http://beinspiredglobal.com/burberry-quits-fashionshow
世界から「パリコレ」が消える日
同社が、ニューヨークコレクションの開幕を目前に控えた2月5日に、ファッション業界を震撼させる衝撃の発表をした。
「今年から、半年先の春物や秋物のコレクションを開催しない」
つまり「新作発売の半年前にファッションショーで披露する」という従来の方式をやめるということだ。
そして、メンズとウィメンズもひとつのショーに統合し、ショー直後には店舗やオンラインで購入可能にするという。
従来のパリやニューヨークで開催されるファッションウィークは、会場に来たプレスやバイヤーのみが新作の情報を拡散することができなかった。
しかし、現在ではインスタグラムやツイッター、スナップチャットなどのSNS、またはライブストリーミングのおかげで、オンラインでリアルタイムに情報の拡散や、現場にいなくても誰もが新作をチェックすることが可能になったのだ。
従って、同社は多大なエネルギーやコストを費やすファッションショーの開催をやめる方針を決断した。
2015年9月に、バーバリーがファッションショーを集約し、消費者と向き合うイベントを実施すると発表した時は、トム・フォードが「ニューヨークファッションウィーク」における秋物コレクション開催に当たり、すべてのアポイントメントを取り消すと数時間後に発表し、バーバリーの後を追った。
「これは従来型のファッションウィークと組織にとって、死を意味する」
そうファッションやラグジュアリー製品業界のデータ分析を行っている企業ファッションビのCEOアンビカ・ズーシ氏が語るように、インスタグラムやスナップチャットなどのSNSの台頭によって、既存のファッションショーのシステムが崩壊してきているのだ。
今までのような「近寄りがたいファッションショー」ではなく、SNSを巧みに使った消費者とコミュニケーションを密にとった「フレンドリーなファッションショー」へ。
バーバリーというたったひとつのブランドがファッション業界に起こした変革が、数年後の「パリコレ」や「ニューヨークコレクション」の姿を大きく変えているに違いない。
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